皆さんは自分の家の屋根の形などを覚えてますか。
太陽光パネルを自宅で設置する場合は、ほとんどの家で自宅の屋根の上を設置場所に選びます。
ただ、その時に屋根の方角は気にしても、自宅がどんな屋根なのかはあまり気にしない人も多いのではないでしょうか。
実際、僕も一括見積もりの時まで、屋根の形状や素材などについては、あまり意識していませんでした。
屋根は方角以外にも形状も発電に影響することは多く、太陽光発電では大事な要素の1つです。
今回は太陽光発電に影響する自宅の屋根について紹介していきます。
屋根も太陽光での発電量に影響する?
「発電効率の良さ」や「普段の生活の邪魔にならない」など、自宅での太陽光パネルは屋根に設置するのが普通です。
そして、屋根が太陽光発電の発電量に影響するかというと、めちゃくちゃ影響します。
といっても、直接的ではなく、太陽光パネルを設置する上での間接的な影響になります。
太陽光発電で屋根によって影響する主なことは、次の2つがあります。
屋根によって影響すること
- 太陽光パネルの積載量
- 太陽光パネルの置き方
屋根は太陽光パネルの土台になるので、屋根しだいで設置内容や方法は大きく変わってきます。
つまり、太陽光パネルを多く効率良く設置するためには、屋根がそれに適している必要があるということです。
発電量に影響する4つのポイント
当然ですが、太陽光発電は太陽の光がないと発電できません。
そのため、発電量を増やすには、いかに太陽光パネルに太陽光を当てるのかが重要となります。
そこで確認しておきたいのが、太陽光パネルをより良く設置する屋根の4つのポイントです。
確認しておきたい4つのポイント
- 屋根の方角
- 屋根の面積
- 屋根の角度
- 屋根の形状
また、発電量とは関係ないですが、築年数や屋根の素材が何かということも大事です。
設置後すぐに屋根のメンテナンスがあったりすると、一旦取り外しが必要な場合もあり、余計な支出が増える可能性もあります。
屋根の方角
太陽光発電を始める時に、まず気にするのは屋根の向いている方角ですよね。
北向きと南向きでは、上の図のように約30%も発電量が変わってくるといわれているので、方角は1番大事な部分になります。
方角は南向きが理想になりますが、南西や南東でも全然問題ないです。
僕の家の屋根も南東寄りですが、シミュレーションより上の結果になってます。
屋根の面積
屋根が広ければ広いほど、より多くの太陽光パネルを設置できます。
単純な屋根全体の面積ではなく、太陽光の当たる部分(南側)の面積が広い家が理想となります。
そういう意味では高さの高い家よりも、横に広い家の方が向いているかもしれません。
屋根の角度
屋根の角度は傾斜角が約30度が理想の角度となります。
ただ、20~40度ぐらいでも問題なしです。
角度は大きすぎても小さすぎても発電量が低下してしまいます。
とはいえ、架台で調整もできるので、陸屋根のように角度のない家でも設置することはできます。
ちなみに我が家はバリバリ発電できてますが、傾斜角は15度ぐらいです。
屋根の形状
最後に屋根の形状がありますが、実は方角と同じぐらい重要です。
「屋根の形状ってそんなに種類があったかな?」と思うかもしれませんが、意識して見てみると近所の家だけでも色んな形状がありました。
重要さでいうと、先ほどの「面積」や「傾斜」は、この形状で大きく変わってくるところがあります。
太陽光パネルの積載量や設置の仕方などにも影響するので、形状はしっかりと確認しておきたい部分です。
これについては、次で少し詳しく説明していきます。
知っておきたい屋根の形状
先ほど挙げたように、屋根の形状は面積や傾斜に影響をあたえるので、太陽光発電で重要な部分の1つになります。
実際、一括見積もりをする時でも、ほとんどの見積もり依頼フォームに屋根の形状の選択が入っています。
僕の場合は、一括見積もりサイトに入力する時に急いで外に確認しに行きました。
そんな屋根の形状ですが、主なものは下記の5つでそれぞれに特長があります。
屋根の形状
- 切妻屋根
- 寄棟屋根
- 方形屋根
- 陸屋根
- 片流れ屋根
他に半切妻屋根などの少し違ったタイプの屋根もありますが、基本的には上記5つのタイプで当てはまる家がほとんどだと思います。
切妻屋根
僕の実家も切妻屋根でしたが、単純な形状でコスト面でも他よりも良いこともあり、屋根の中でも代表的な形状になります。
切妻屋根は、長い面が2面なので向いている方角によって設置の仕方も変わってきます。
例えば、南北なら南側だけ、東西ならどちらにも設置するなど、他と比較しても太陽光発電に向いている家になると思います。
寄棟屋根・方形屋根
寄棟屋根と方形屋根は、四方に向かって傾斜する形の屋根です。
最上部に地上に対して水平になる部分がある面を大棟と呼び、「大棟がある屋根が寄棟屋根」・「大棟がない屋根が方形屋根」になります。
台風などにも強いので、家を守る意味では一番優れている形状です。
太陽光発電については、各方角に面があるものの、それぞれの面が他のタイプよりも小さいため、パネルの設置方法が重要です。
三角形状に太陽光パネルを並べることで発電量が最大化するので、小さいパネルや三角形型のパネルを使用するなど、設置パターンのシミュレーションの確認は必須となります。
陸屋根
傾斜のない1面だけの屋根を陸屋根といいます。
良い面としては、方角も南向きにできて、設置面積も多いので発電量を大きくすることができる部分があります。
ただ、そのためには架台を取り付ける必要があり、風圧や防水の関係で設置ができなかったり、設置コストがかかって収支がマイナスになる可能性もあります。
片流れ屋根
傾斜のある1面だけの屋根を片流れ屋根といいます。
陸屋根と違い防水などの心配も少ないので、太陽光発電に向いている屋根の1つになります。
ただ、北向きの場合は最も発電効率の悪い屋根になってしまうので、屋根の方角がかなり重要な屋根です。
主な屋根の形状を紹介しましたが、それぞれの屋根で微妙な違いなどもあるので、上記の内容がすべてに当てはまることもないと思います。
ただ、屋根の形状も太陽光発電に大きな影響があるということは確かです。
知っておきたい自宅の屋根
自宅の屋根を知っておくことは、太陽光発電がお得か損かの判断の1つになります。
そのため、見積もり時には知っておきたいところです。
ただ、正確な情報は見積もり時の現地調査までわからないので、大まかな情報までで十分とも思ってます。
太陽光発電を始める上で、屋根の方角も形状も発電量に大きな影響があります。
また、屋根の状況によっては、設置工事の手間がかかったり、後のメンテナンスにも関わってきます。
だからこそ、設置会社からの提案にそのあたりが反映されているのか、見積もり時にはしっかり確認しておきましょう。